筆者: スティーブ・フロスト、コミュニティ・リレーションズ委員

それは、石鹸から始まりました。COVID-19がすでに脆弱なDTESの住民にとって脅威であることが明らかになったとき、コミュニティを助けている人々が緊急要請をしてきました。頻繁に手を洗うことがCOVID-19に対抗する手段であると知っていたとしても、石鹸がない場合はどうやって手を洗えばいいのか?ということです。

その電話を取ったのは私でしたが、どうすればいいのか途方に暮れました。私がVJLS-JHで学んだことの一つは、コミュニティの回復力です。前例のない脅威に直面しても 、皆で一緒に乗り越えてきたのです。最初のオンラインZoomミーティングで集まった人々は、お互い面識はありつつも一緒に働いた事はなく、コミュニティ擁護のために急遽集まった人々でした。その団体が、DTESレスポンスとなりました。私たちは、事を成し遂げるために集められたのです。

会議が進むにつれ、現場の深刻化する悲惨な状況に対処するには迅速な行動が必要であることが明らかになりました。石鹸についての1本の電話は、この危機が地域社会で最も弱い立場にある人々にさらなる悪影響を与えないよう現地での取り組みを調整し、資金調達の先鋒を担うキャンペーンへと発展しました。それは、あたかもすでに離陸した飛行機を空の上で作りつづけるような作業でした。

混乱の中でしたが、数日中に名前、ロゴ、ウェブサイト、そして集団としての合意に基づいた共同作業の上でマニフェストを作り上げました。住民や地域に汚名を着せずに近隣の状況を伝えるのは大変でした。

日が経つにつれ現場の状況は悪化していきました。従業員を守るために福祉施設は閉鎖されていきました。食料も乏しくなっていきました。ソーシャル・ディスタンシングを遵守するため、SRO(一人部屋のホテル)は訪問者の受け入れを停止。その結果、家がない人々の数は突然33%増となりました。カーネギー・コミュニティ・センターの閉鎖は、快適な避難所が利用できなくなったことを意味したのです。人々は座る場所を確保するためだけにバスに乗るようになりました。その上食べ物が不足し、食べ物をもらうためには混雑した歩道に並ばなければならず、ソーシャル・ディスタンシングは事実上不可能になっていました。

不幸な現実ですが、ソーシャル・ディスタンシングと手洗いができるのは特権であるということです。DTESには15,000人の人々が危険にさらされており、そのうち3,000人が住居がなく、4,700人は民間のSROにてハイリスクにさらされています。幸いなことに、この地域には回復力があります。バンクーバーの多くのコミュニティは、DTESレスポンスに代表された近隣住民のアピールにすぐ反応してくれました。

思いやりのある人々が合計20万ドル以上の寄付をしてくれました。第一線で働く人々にマスクとフェイスシールドが届けられました。緊急支援が必要な第一線で働く20の組織に小口の助成金が手渡されました。そして、人々が手を洗うための石鹸が行き渡りました。手を洗うという単純なことでしたが、私たちの中で最も弱い立場にある人々が直面する日々の障害を思い出させてくれました。

DTES レスポンスチームと一緒に仕事をする中で、VJLS-JHのコミュニティ回復力への理解、そして助けを求める近隣住民への対応を誇りに思い、また、VJLS-JH と関われている事をうれしく思います。私たちの新しいEDダリウス・メイズは、住民へ食事を提供している近隣の非営利団体がデリバリーバンを安全に駐車できるよう、敷地内のガレージを解放していました。とてもシンプルな支援ですが、柔軟なコミュニティの社会構造を表す一例といえると思います。

私たち自身もCOVIDからの金銭的影響を大きく受けているにもかかわらず、私たちの組織ができる限りの支援をしようとするこの意思は、コミュニティの豊かな歴史が受け継がれた証拠です。そしていま、私たちがその意思をついでいく番なのです。

弱い立場にある隣人を支援したいという気持ちのある方は、www.dtesresponse.ca に是非アクセスしてください。